1.4倍テレコン対決

2010/06/30
狸のデジタル写真館

●Introduction
EFマウント用の1.4倍テレコンが、Canon EXTENDER EF1.4×II,Sigma APO TELE CONVERTER1.4x EX DG,Kenko デジタルテレプラス PRO300 1.4X DGが手元に合ったので、比較撮影してみた。
ついでに、Sigma2倍テレコンでも撮影してみた。
Canon,Sigmaの製品は現行品,Kenkoのものは今はDGXタイプになっているが、光学系は変更無しとのこと。
DGXタイプになって、絞りが変換後の絞り表示に、EXIFデーターに記録される焦点距離が変換後の値が記録されるようになったとのことであるが、7D,EF400mm F2.8L IS,EF70-200mm F2.8L ISと組み合わせた限り、旧タイプのDGでも絞りは変換後の値が表示されるし、EXIF情報にも変換後の絞り値,変換後の焦点距離が記録されている。
今回の比較撮影のマスターレンズにはEF400mm F2.8L ISを用い、カメラは7Dを使用した。
実は、EF70-200mm F2.8L ISに、3種テレコンを装着し、焦点距離 70mm,100mm,135mm,200mmで絞り値を換えて比較撮影もしたのですが、何故か200mmだけは後ピンになってしまっていたので、今回のテストからは除外しました。

1眼レフ用のテレコンバーターはカメラとレンズの間に、はさんで使う。
1.4倍用であれば、焦点距離を装着レンズの1.4倍に伸ばすことが可能。
但し、レンズのf値は1.4倍仕様のものは、1.4倍になってしまう。 
また、最短撮影距離は元レンズと変わらないし、レンズの距離目盛りもそのまま使える仕様になっている。
例えば、200 F2.8 最短撮影距離 1.5mのレンズであれば、1.4倍のテレコンを使うことにより、280mm F4 最短撮影距離1.5mのレンズとして使用が可能で一粒で2度美味しいと言うわけだ。
AF速度はCanonのHP情報によると、1.4倍エクテンダー使用時は約半分になるとのこと。


●総括
EF400mm F2.8L IS USMは評判の良い、Cnaonの超望遠レンズのなかでも、300mm F2.8L ISと1,2を争うという巷の噂通り、絞り開放からシャープだ。
特に、1段絞ってf4からは文句無しの画質だと思う。
元レンズが良いのもあるであろうが、どのテレコンでも絞り開放(合成f値 4,マスターレンズf値2.8)ではやや甘いかなという気もするが、1段絞った合成F値5.6では十分実用的な解像度であると思う。
詳細に見ると、やはり純正のEXTENDER EF1.4×IIが良く、Sigma製とKenko製の比較ではややSigma製の方が良いように見えるが、1:1で詳細に比較した場合であって、実用上はほとんど差がないと思う。
ただし、今回はAPS-Cサイズ相当の撮像素子サイズを搭載した7Dでの比較であり、35mm フルサイズ撮像素子搭載機 EOS 5D等では、後玉サイズの関係もあって、周辺光量落ちや、周辺部の解像度で明らかな差が出る可能性はあると思います。

AF速度は定量的には測定できませんでしたが、感覚的には大きくピントが外れたところから、合わせに行くときは、テレコン無しに比べ遅くはなるが、どのテレコンを使っても同じような感じで、実用上は問題ないと思います。
これも、あくまでも、ヨンニッパ、7Dと組み合わせた場合での、評価です。

結局、どのテレコンをつかっても、実用上大差はないが、マスターレンズがCanon製なら、テレコンバータも純正を使う方が、防塵防滴(カメラ側もレンズも対応している必要がある,EF400mm F2.8L IS USMは防塵防滴仕様,7Dは防塵防滴仕様とはなっていますが、1Dシリーズとは異なるとのことで少し微妙)機能、デザイン的にも画質的にも良いと思う。
レンズがSigmaなら勿論Sigma製で問題ないと思うし、テレコンが取り付け可能なCanon製レンズなら、多分問題なく使えると思う。
Kenkoせいのものは、CanonやSigmaのテレコンがとりつけできないような、EF100mm F2.8 USMにも取り付け可能で、絞り値表示やEXIFデーターに合成絞り値や焦点距離が記録されない問題を除けば、AFも問題なく動作するので、汎用性を重視するなら、Kenko製という選択もになる。
あくまでも、緊急避難的使用にはなるとはおもいますが、Kenko製のものは、Canon製及びSigma製と2段重ねでの使用も可能で、この場合、変換f値表示、EXIFデーターへ変換f値及び変換焦点距離は正しく記録されず1.4倍テレコン1個装着した場合の、変換f値,焦点距離が表示,記録される。
今回も、試しては見たが、AFはヨンニッパと組み合わせた場合、遅くはなるが問題なく動作はするが、露出は1段程度オーバーになってしまうようで、露出補正が必要だ

●外観,スペック等

斜め横
Canon製がかなりマウント面から前玉が飛び出している。
次いで、Sigma。
Kenko製はマウント面から、前玉が引っ込んでいる。
このことが、後述するKenko製のものの取り付け可能レンズの汎用性を高めている。




前面(レンズ装着側)
目玉の大きさは、Canon,Kenko,Sigmaの順



背面(カメラ装着側)
後玉の大きさはやはり、Canon,Kenko,Sigmaの順




スペック
メーカー Canon Sigma KENKO
型式 EXTENDER EF1.4×II APO TELE CONVERTER1.4x EX DG デジタルテレプラス PRO300 1.4X DG
倍率 1.4倍 1.4倍 1.4倍
レンズ構成 4群5枚 3群5枚 4群5枚
外形 φ72.8mm×27.2mm φ68.5×19.5mm φ67.4mm×27.0mm
重量 220g 160g 132g
使用可能レンズ
(メーカー保証)
メーカー提供対応表を参照してください。
公式にはSigmaレンズ以外での使用を保証していないようです。
50mm以上の焦点距離のキヤノンEFレンズとEOS用トキナーレンズEF-Sレンズには、取付自体が不可能
こちらは、Canon製レンズでの使用を保証しています。
防塵防滴 対応
但し、カメラ本体と装着レンズが防塵防滴に対応していること。
非対応 非対応
大手量販店実売価格
(10/06/21時点)
43,600円
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23,500
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20,800円
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(DGは現行品ではないので、DGXの価格)


対応レンズが一番広くて汎用性が高いのは、Kenko デジタルテレプラス PRO300 1.4X DG。
実際、デジタルテレプラス PRO300 1.4X DGはEF 1000mm Macro USMにも取り付け可能で、f値,焦点距離の換算はされないものの、AFも問題なく動作する。
(Canon,Sigma製は、EF 1000mm Macro USMには取り付け自体ができない)
また、Sigma120-300mm F2.8 EX DGと組み合わせても、F値,焦点距離も自動換算されるし、AFも問題なく動作する。
Canon,Sigmaは自社製でかつ対応表にあるレンズでしか保証していない。
しかしながら、試した結果では、Canon製はSigma120-300mm F2.8 EX(私が使っているのは、DGになる前の旧タイプ)のと組み合わせても、f値,焦点距離も自動換算されるし、AFも問題なく動作する。
Sigma製は以前ためしたものも含め、Canon製レンズでは、EF135mm F2.8 USM,EF200mm F1.8L,EF400mm F2.8L IS USM,EF70-200mm F2.8L IS USMではF値,焦点距離も自動換算されるし、AFも問題なく動作する(した)。
安易なことは書けないが、Sigma製の方が、目玉の径が細く、飛び出しが少ないので、Canon製が装着可能なレンズには全て装着可能なはずである。動作についてはもっと安易なことは言えないが、多分問題ないと推測はしている。
逆に、Canon製はSigma製に比べ前玉径が太く、飛び出しが大きいので、Sigma製が装着可能なSigma製レンズであっても装着不可能なレンズがあるかも知れない。

重さは、Canon,Sigma,Kenko製の順であるが、取り付ける望遠レンズが重たいのもあって、重さの差は誤差の範囲。

色は、Canon純正が白系、Sigma,Kenkoは黒。
Canonの白レンズにはやはり、テレコンも同色のCanon純正が似合います。

実売価格は、Canon,Sigma,Kenkoの順。
特に、CanonとSigmaの価格差は大きい。

Canon製がとりわけ優位なのは、防塵防滴対応であること。
もちろん、ボデー,装着レンズとも防塵防滴に対応していないと意味がないが、防塵防滴が絶対条件であれ、選択肢は、Canon製しかない。


●実写
Canon製 超望遠レンズ EF 400mm F2.8L IS USMに3種テレコンを装着し、絞りを変えながら比較撮影した。
カメラは全て、EOS 7Dを持ちいた。
保存は全てJPG スタンダード、ISOは200、画質モードはスタンダード、WBは太陽光に固定して撮影した。

結果としては、EF 400mm F2.8L IS USMは絞り開放からシャープで、1段絞ったf4では文句なくシャープだ。
元レンズが良いのもあるであろうが、どのテレコンでも絞り開放(合成f値 4,マスターレンズf値2.8)ではやや甘いかなという気もするが、1段絞った合成F値5.6では十分実用的な解像度であると思う。
詳細に見ると、やはり純正のEXTENDER EF1.4×IIが良く、Sigma製とKenko製の比較ではややSigma製の方が良いように見えるが、1:1で詳細に比較した場合であって、実用上はほとんど差がないと思う。
ただし、今回はAPS-Cサイズ相当の撮像素子サイズを搭載した7Dでの比較であり、35mm フルサイズ撮像素子搭載機 EOS 5D等では、後玉サイズの関係もあって、周辺光量落ちや、周辺部の解像度で明らかな差が出る可能性はあると思います。
EOS 1Ds MKIIIは既に手放してしまったので、今回はテストできませんでした。

本当のところは、EF 600mm F4L IS USMと EF400mm F2.8L IS USM+1.4倍テレコンの画質比較をしたいところですが、あいにく資金的な問題から、EF 600mm F4L IS USMは持ち合わせていませんので、比較できません。


実際の撮影画像は下表を参照してください。
サムネイル画像をマウスでクリックするとオリジナルサイズの画像が開きます。
テレコンバーターをつけたものの焦点距離表示はは合成焦点距離で、絞り値は合成f値,括弧内はマスターレンズの絞り値です。




テレコン無し
EF400mm F2.8L IS USM
Canon EXTENDER EF1.4×II Sigma APO TELE CONVERTER1.4x EX DG Kenko デジタルテレプラス PRO300 1.4X DG
400mm_28_thumb.png
400mm f2.8
400mm_EF14_560mm_40_thumb.png
400mm+EF1.4 560mm f4(2.8)
400mm_Sig14_560mm_40_thumb.png
400mm+Sig1.4 560mm f4.0(2.8)
400mm_Ken14_560mm_40_thumb.png
400mm+Ken1.4 560mm f4.0(2.8)
400mm_40_thumb.png
400mm f4.0
400mm_EF14_560mm_56_thumb.png
400mm+EF1.4 560mm f5.6(4.0)
400mm_Sig14_560mm_56_thumb.png
400mm+Sig1.4 560mm f5.6(4.0)
400mm_Ken14_560mm_56_thumb.png
400mm+Ken1.4 560mm f5.6(4.0)
400mm_56_thumb.png
400mm f5.6
400mm_EF14_560mm_80_thumb.png
400mm+EF1.4 560mm f8(5.6)
400mm_Sig14_560mm_80_thumb.png
400mm+Sig1.4 560mm f8.0(5.6)
400mm_Ken14_560mm_80_thumb.png
400mm+Ken1.4 560mm f8.0(5.6)
400mm_80_thumb.png
400mm f8.0
400mm_EF14_560mm_110_thumb.png
400mm+EF1.4 560mm f11(8.0)
400mm_Sig14_560mm_110_thumb.png
400mm+Sig1.4 560mm f11.0(8.0)
400mm_Ken14_560mm_110_thumb.png
400mm+Ken1.4 560mm f11.0(8.0)
400mm_110_thumb.png
400mm f11
400mm_EF14_560mm_160_thumb.png
400mm+EF1.4 560mm f16(11.0)
400mm_Sig14_560mm_160_thumb.png
400mm+Sig1.4 560mm f16.0(11.0)
400mm_Ken14_560mm_160_thumb.png
400mm+Ken1.4 560mm f16.0(110)

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