Sigma 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM EFマウント レポート
2010/05/12
   
Intoroduction
SigmaからAPS-Cサイズ撮像素子搭載デジタル1眼レフ専用超広角ズームレンズ
8-16mm F4.5-5.6 DC HSMが発売された。
今回発売されたのはEF(キヤノンマウント)及びSigma用。
F(ニコン),K(ペンタックス),α(Sony,ミノルタ)用の発売も予定されているが、現状発売時期は未定。
8-16mmは35mmフルサイズ撮像素子搭載デジタル1眼レフ換算12-24mm。
但し、キヤノン,シグマのAPS-C相当撮像素子搭載機に搭載されている撮像素子ニコン等に比べやや小さいため、35mmフルサイズ機換算焦点距離は各々12.8-25.6mm,13.6-27.2mm相当になる。
画角の広さだけから言えば、もちろん円周魚眼や対角線魚眼にはかなわないが、魚眼系のノレンズは独特の歪みがあるため、どうしても広い範囲を写したいという用途や、デフォルメ効果を期待する用途を除いては、風景撮影やスナップにはなじまない。
と言うことで、魚眼系レンズを除いては、8-16mm F4.5-5.6 DC HSMは最強の超広角レンズの一つである。

Sigmaからは35mmフルサイズ撮像素子搭載デジタル,35mmフィルム 1眼レフ対応用として既に12-24mm F4.5-5.6 EX DG /HSMが発売されていて12mm(画角122度)を使うためには、このレンズを使って、35mmフルサイズ撮像素子搭載デジタルあるいは35mmフィルム 1眼レフを使う必要があった。
(12mmを使いたいというなら、35mmフィルムレンジファーインダー機用としてコシナ ULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 Spherical II が発売されているので、35mmフルサイズ撮像素子搭載レンジファーインダーデジタルカメラ ライカM9で使う手もありますが)

12-24mm F4.5-5.6 EX DG /HSMは 1Dsシリーズで使っていました。
(EFマウント2-24mm F4.5-5.6 EX DG /HSMは今回の8-16mmへの買い換えで、1Ds MKIIIはα900への買い換えで、今はもう手元にありません)
また、α900では今も使っています。
ただ、12-24mmは超広角レンズとしては歪みが少ない(APS-Cサイズ領域ではほぼ皆無)ものの、12mm側では周辺光量落ちが顕著、周辺部の解像度が低い,流れる、逆光に弱いという問題があり、12-24mm相当の画角が必要な時にやむなく使っていたというのが実状。

今回、APS-Cサイズ撮像素子専用にSigma 8-16mm F4.5-5.6 DC HSMが発売され、海外サイト(http://www.photozone.de/canon-eos/515-sigma816f4556apsc)での評価がなかなか良かったので買って見た。
買値は、68,800円(今日価格をチェックしたら66,800円に下がってました)。

前振りが長くなってしまいましたが、Sigma 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM EFマウント レポートをαマウントで12-24mm F4.5-5.6 EX DG も持っているのでそれと比較しつつお送りします。
ついでに、EF-S 15-85mm F4.5-5.6についてもテストしてみました。

●総括
外観はなかなか高級感があり作りも良い。

AFは超音波モーター駆動で、早い。
通常の使用では駆動音も気にならない。

広角端,中間域,望遠端とも、少し絞り込んでも隅々までシャープと言うわけには行かないが、価格と唯一無比の超広角ズームと考えれば十分納得できるレベル。
12-24mmと比較して解像度は向上しているようだ。

色収差は8-16mmも12-24mm良く押さえられている。
EF-S15-85mmは広角端の15mmではエッジにやや色収差が残っている。

周辺光量落ちは、今回の被写体では、絞り開放から全域でほとんど気にならなかった。
それにしても、12-24mmの周辺光量落ちはひどすぎる。

歪みは、12-24mmと比べ増大しているが、通常のスナップ,風景撮影では気にならないレベル。
それにしても、12-24mmは超広角ズームとして歪みの少なさは驚異的。
EF-S 17-85mmは広角端の15mmでは歪みも多めで、歪みが気になる被写体では、8-16mmの方を使った方が良さそうだ。

フレーアー,ゴーストに関しては詳細にチェックできなかったが、太陽をまともに入れても、小さなゴースト何点か出る程度で、12-24mmと比べかなり改善されている感じ。

手ブレ補正は搭載されていないが、気合いを入れれば1/2秒程度までは、手持ちで何とかなる。

価格と、APS-Cサイズ撮像素子搭載デジ1用唯一無比の超広角ズームと言うことを考えれば持っていて損をしない、お奨めレンズ。
12-24,mmをフルサイズ撮像素子搭載デジ1で使っているユーザもAPS-Cサイズの撮像素子搭載のデジ1を持っていて、歪みの問題がなければ8-16mmに買い換えをお奨めしたいところ。


●詳細,実写レポート

スペック、外観等

スペック表
レンズ名  8-16mm F4.5-5.6 DC /HSM 12-24mm F4.5-5.6 EX DG /HSM
レンズ構成 11群15枚
FLDガラス 4枚
SLDガラス 1枚
非球面レンズ 3枚
12群16枚
SLDガラス 4枚
非球面レンズ 3枚
画角 114.5-75.7度
APS-C撮像素子搭載デジ1で実際に映る画角は122-84.1度
(換算倍率1.5倍機の場合)
122-84.1度
35mmフルサイズ換算焦点距離 12-24mm(35mmフルサイズ換算倍率1.5倍機)
12.8-25.6mm(キャノン APS-C機)
12-24mm
絞り羽枚数 7枚 6枚
最小絞り(W端) F22 F22
最短撮影距離 24cm 28cm
最大撮影倍率 1:7.8 1:7.1
フィルター 取り付け不可 リア(ゼラチン)
AF HSM(超音波モーター)
フルタイムMF可能
HSM(超音波モーター)
フルタイムMF 可能:EF,F,シグママウント
ボデー内駆動モーター
フルタイムMF 不可:α,Kマウント
コーティング スパーマルチレイヤーコート 特別な記載無し
最大径×全長 Φ75mm×105.7mm Φ87mm×102.5mm
重量 555g 600g
対応マウント EF(キヤノン),F(ニコン),K(ペンタックス),α(ソニー,ミノルタ),シグマ EF(キヤノン),F(ニコン),K(ペンタックス),α(ソニー,ミノルタ),シグマ
希望小売価格 94,300 99,000円
大手量販店実売価格 79,800円 10%ポイント還元
(私の買値は68,800円)
83,800円(13%ポイント還元)


スペック等 詳細については、シグマのHPを参照してください。
 8-16mm http://www.sigma-photo.co.jp/lens/digital/8_16_45_56.htm
12-24mm http://www.sigma-photo.co.jp/lens/widezoom/12_24_45_56.htm

8-16mmには新たにFLDガラスが採用されている。
FLDガラスは蛍石に匹敵する低分散ガラスで、超広角領域で問題となり易い、倍率収差を極限まで押さえ込んでいるとのことです。
倍率色収差は、超望遠系レンズで問題となり易い軸上色収差と違い、絞り込んでも改善しないどころか、絞ると他の収差が改善される分相対的に目立つこともあり、なかなかやっかいな収差です。

絞り枚数は、12-24mmの6枚から7枚と1枚増えて奇数になっている。
絞り込んで点光源を撮ると、スター状の光芒が出るが、個人的には奇数枚の絞りから出る光芒の方が好みである。

最短撮影距離は、12-24mmの28cmから24cmまで短くなっている。
一方、最大撮影倍率は1:7.1から1:7.8と下がってしまっているが、APS-C 1.5倍機では実効的に
1:5.2となり同じ画角で撮影した時の実質的な撮影倍率は上がっている。
そのため、よりワイドマクロ的な撮影が可能になると思われる。

12-24mmはレンズ後部にゼラチンフィルターの取り付けが可能になっているが、8-16は後部を含めフィルター類の取り付けは不可となっている。
多分、デジタルカメラではゼラチンフィルターを使うことはまずないという判断だと思う
実際に、私は12-24mmはデジタルでしか使っていなかったこともあって、後部ゼラチンフィルターは使ったことがなかったので、問題はない。

AFは、全対応マウント HSM(超音波モーター)駆動となり、フルタイム MFも可能になった。
ペンタックスでは一部機種で、超音波モーターに対応していない機種もあり要注意。
12-24mmもEFマウントはHSM対応であったが、HSM搭載レンズにしてはAF動作がもっさりしている感じがあったが、8-16mmではスパッと動く感じで早くなりました。

コーティングはスーパーマルチレイヤーコート採用で、逆光に強くなっているとのことである。


外観



向かって、左が8-16mm F4.5-5.6 DC HSM EFマウント
向かって、右が12-24mm F4.5-5.6 EX DG αマウント
12-24mm αマウントは、HSMが搭載されていないので、EFマウント等とくらべボデーが若干細くなっていて、距離目盛りは刻まれているものの、距離目盛り窓は省略されており、ちょっと安っぽい感じがする。

8-16mmも黒つや消し塗装で、実物はもっと高級感があります。
ズームリング、距離冠とも遊びやガタもなく造りは良い。
ただ」、ズームリングの回転方向は、キヤノンの純正とは逆方向で、キヤノン ユーザーはとまどうかも知れない。
ニコン,α用は純正と同じ方向で、こちらのユーザーは歓迎だと思います。

外観は12-24mmに比べ細身になり、全長はやや伸びている。
重量は50g軽くなり、555g。
7Dと組み合わせると重たいと言う感じはしないが、Kiss D等の軽いボデーと組み合わせると相対的に重たいと感じるかも。






フロントレンズはかなり前に出っ張っていて、保護フィルターも取り付けできないので、取り扱いには注意が必要。
フードは花形で固定式。
ズームするに従い、前玉が前後するので、フード長も実効ズームになっているようだ。




大きな違いがあるのは後玉の大きさ。
12-24mmに比べ8-16mmの方が後玉がかなり大きくなっている。
これが、後述するように周辺光量落ちの改善に大きく寄与しているのではと考えている。


●実写レポート
8-16mmにはEOS 7D,12-24mmにはSony α900を組み合わせて撮影、比較した。
あわせて、7Dには焦点域が若干重なるEF-S15-85mm F3.5-5.6 USM ISでも撮影,評価してみた。
撮影はJPGで圧縮度はスタンダード。
クリエイティブスタイルはどちらもスタンダード。
WBは全て太陽光で行うつもりであったが、7DではAWBになってしまっていました。
すみません。
当日は、薄曇りで途中から本曇りになってしまい、光線状態は良くなかったですが、傾向は判ると思います。


・解像度,周辺光量落ちテスト

焦点距離と絞りを変えて撮影比較した。
ISO感度は全て200。
サムネイル画像をクリックすると、オリジナル画像が開きます。


広角端
8-16mm F4.5-5.6 DC HSM
8mm(換算12.8mm相当)
12-24mm F4.5-5.6 EX DG
12mm
f4.5(絞り開放) f4.5(絞り開放)
   
f5.6 f5.6
   
f8 f8
   
f11 f11
   
f16 f16
   

ズーム中間域

8-16mm F4.5-5.6 DC HSM
12mm(換算19.2mm相当)
12-24mm F4.5-5.6 EX DG
18mm
18mmでは絞り開放値がF5.6なので、f5は撮影不可
f5(絞り開放)  
   

f5.6 f5.6(絞り開放)
   
f8 f8
   
f11 f11
   
f16 f16
   
望遠端
8-16mm F4.5-5.6 DC HSM
16mm(換算25.6mm相当)
 
f5.6(絞り開放) f5.6(絞り開放)
   
f8 f8
   
f11 f11
   
f16 f16
   
EFS 15-85mm F3.5-5.6 USM IS
15mm(35mm換算24mm)
 
 
f3.5(絞り開放)  
   
 
f5.6  
   
 
f8  
 
f11  
   
 
f16  

・歪みテスト
適当な格子がなかったので、近くにあった木製の格子をテストに使いましたが、傾向は判ると思います。
全て、絞り f8,ISO200で撮影。

8-16mm F4.5-5.6 DC 12-24mm F4.5-5.6 EX DG
8mm(換算12.8mm相当) 12mm
   
12mm(換算19.2mm相当) 17mm
   
16mm(換算25.6mm相当) 22mm
   
EFS 15-85mm F3.5-5.6 USM IS  
 
15mm  
   
●お気軽試写ギャラリー
こちらをご覧ください。
全て、カメラは7Dです。
オリジナル画像はアップしてありません。
長辺、800ドットのリサイズ画像のみです。


以上

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